「交渉アナリスト」名称の由来
ハーバード・ビジネススクール名誉教授の著書より
「交渉分析(negotiation analysis)」という語は交渉学の中で1980年代から使われています。
ハワード・ライファ氏が2002年に出版された著書『Negotiation Analysis』、この書は交渉学の理論的支柱ともいえる名著ですが、「交渉アナリスト」はこのnegotiation analysisを基にした名称です。
交渉の達人(tough negotiator)ではない
交渉アナリストは交渉理論を相当に学び、実際の交渉を理論的な目で分析できる人、という意味で使っているものです。
そこでは、目的とするものは交渉の達人(tough negotiator)といわれる交渉者ではありません。つまり、交渉にあたって奪い合いの交渉における勝者を目指すのではない、ということです。
交渉学は政策科学の範疇に属している一分野であり、目的とするのは「話し合いによって問題を解決する」ところにあります。その話し合いをするにあたっては基盤として理論が求められます。
「理論なき実践は盲目であり、実践なき理論は空虚である」
この考えをもとに、「交渉アナリスト」の資格制度は作られているのです。