特定非営利活動法人 日本交渉協会
特定非営利活動法人 日本交渉協会
交渉アナリスト1級会員
魚住 裕典
現在のお仕事についてお聞かせください
株式会社TH企画の代表取締役として、企業の研究者や技術者を対象にした、医薬、化学、機械、エレクトロニクス、食品、化粧品関連の技術セミナーの企画・開催やコンサルティング、マーケティング支援・ビジネスマッチングなどを行っています。『Technologyに特化した知識・ノウハウを提供する教育機会の創出と技術をつなぐHubとなることで、ものづくり・価値づくりの発展に貢献する』というミッションを掲げ、楽しく持続可能な未来の創造に努めています。
また、ユーキャスト合同会社という農業ベンチャー企業の代表を兼務しており、兵庫県で水稲に取り組んでおり、ブランド化したお米をシンガポールへ輸出しております。地方の農業は課題山積ですが、社会課題の解決に努めるとともに地方農業の発展に取り組んでおります。
交渉学を学ばれたきっかけ(交渉学を学ばれる前に苦労された経験など)
交渉スキルを高めたいと感じたきっかけは、武田薬品工業でマーケティングのプロダクトマネジャーをしていた際のデューデリジェンスの経験がきっかけです。当時、サンフランシスコのベンチャー企業から新規化合物の導入の交渉を担当しておりました。交渉先は勿論、社内外の多様なステークホルダーとの交渉を経験し交渉力の重要性を強く感じました。
その後、会社を経営する中で、大小多くの交渉の現場に遭遇します。これらの場面において、体系的に交渉スキルを学ぶ必要性を痛感し学び始めました。
交渉学を学ばれて現場でどう実践されていますか(統合型交渉の実践の例など)
交渉学で学んだ統合型交渉のアプローチを活用し、相手のニーズ・関心を深く理解することを重視しています。交渉の現場に立つ前に、しっかりと入念に準備を行い、明確なゴール設定をもって交渉に挑むように実践しています。学んだ知識をイメージしながら、実践でいかに意識して「インプットした内容」を使うかに拘っています。
そして、交渉相手への利益の創出を必ず交渉のゴールの中に設定することで、相互利益を生み出す環境作りにも努めています。
交渉学を今後どのように活かしていきますか(交渉に対する姿勢、モットーなど)
交渉は単なる利害の調整ではなく、共創のプロセスであると考えています。交渉相手の立場や価値観を尊重し、オープンな対話を通じて新たな価値を創出することを目指します。
また、教育を通じて得た知識や経験を社員や周囲にも伝えることで社員への交渉教育にも役立てたいと考えます。
そして、交渉のスペシャリストと一目置かれるような『交渉の達人」を目指したいと思います。