特定非営利活動法人 日本交渉協会
山口琢也
特定非営利活動法人 日本交渉協会
交渉アナリスト1級会員
山口 琢也
現在のお仕事についてお聞かせください
食品関係の会社で、営業職に携わっております。製品をメーカーに販売するBtoBの交渉が中心です。原料調達を行う事もあり、顧客への交渉場面だけでなく、サプライヤーと交渉する場面も発生するので、お互いのメリットを考えて話をする交渉学の知識と考え方は、非常に役立っております。
交渉学を学ばれたきっかけ(交渉学を学ばれる前に苦労された経験など)
私が勤めている会社は、日々他部署との折衝があります。部署間の考え方は違うため、責任者の権力(役職・等級等)が強い部署の意見が採用される事が多く、採用されなかった方の部署は、腑に落ちぬまま仕事をするケースが多々あります。営業活動においても、「顧客満足を本当に達成しているのか?」「ただ販売して数字を残しているだけではないのか?」といった「もやもや感」があり、この環境を変えたいと思っていたところ、交渉学に出会いました。
交渉学を学んでどう実践していますか?
営業活動、仕入れ先交渉、社内折衝など交渉における全ての場において、統合型交渉を意識しております。価格に関する交渉(値下げ・値上げ)や他部署との社内折衝の多くは、分配型交渉で展開されるケースが非常に多いので、認知心理学と組織心理学に対する考え方がとても役に立ちます。相手の潜在ニーズを聞き出す為には、対話が非常に重要です。各交渉において、求める価値を交渉相手と上手に交換し合える環境を構築する事で、話が上手にまとまるだけでなく、相手との信頼関係がより深まるようになりました。
交渉学を学び今後どのように活かしていきますか(統合型交渉の実践の例、交渉に対する姿勢、モットーなど)
企業に勤めていると、思い込みによる判断ミスや、同調圧力・集団浅慮など発言し難い環境において、正しい判断がなされないケースは、多いと思います。お互いが満足出来る結果になることを常に意識して対話が出来れば、良い結果が得られる事が多くなります。これからも、実践を通じて交渉学を学びながら、色々な場面でお役に立つことが出来れば幸いです。