交渉アナリスト1級会員
高瀬 誠
現在のお仕事についてお聞かせください
横浜でBtoC・BtoBの写真関連事業とパソコンスクールの経営をしながら、全国約150の写真館を経営コンサルティングをしている会社で取締役執行役員を務めております。顧客の新規開店時の地主さんとの折衝や、メーカーとの価格交渉、エンドユーザーからのクレームに対するアドバイスなど、日々大小の交渉事に対面する日々を過ごしています。
交渉学を学ばれたきっかけ(交渉学を学ばれる前に苦労された経験など)
私は学生時代からディベートを学び続けてきて、現在は商工会連合会の登録講師として商工会の若手経営者や企業幹部の皆さんにディベートを指導する仕事もしていますが、実社会で誰もが使えるスキルとして指導すべく新しい教え方を模索している時に、日本交渉協会のHPに出会いました。ディベートは立論構築の段階で論題の入念な下調べをし、試合の中で肯定・否定の双方を経験することで、明確な答えのない論題(答えがあるものは論題にはなりません)に対して新しい見解を提案する知的コミュニケーション訓練です。交渉もまた、入念な準備と対話によるコミュニケーションで新しい価値を創造する学問であることから、相通じるものを感じ学んでみようと思いました。
交渉学を学んでどう実践していますか?
交渉学で学んだ4つの原則を日々の経営判断に取り入れることで、本業の仕事上でより精度の高い意思決定が出来るようになりました。「分配型交渉」になりがちな様々な価格交渉の中でも、常に価値創造を心掛けて交渉項目を増やすことで、お互いにとってWin-Winな「統合型交渉」に近づけるべく日々努力しています。
交渉学を学び今後どのように活かしていきますか(統合型交渉の実践の例、交渉に対する姿勢、モットーなど)
私が交渉学を学ぼうと思ったきっかけは、ディベートの指導に交渉における対人スキルをプラスしたいというものでした。勿論ここまで学んできた中で多くのものを得て大変参考になりましたが、逆に交渉学にもディベートのスキルが応用出来るのではないか?という考えが出てきました。統合型交渉によるWin-Winな交渉を実現するには、先ずは立場的強者との分配型交渉に負けない強い防衛能力が必要です。今後は今まで培ってきたディベートの知識を活かし、防衛交渉におけるコミュニケーションのスキルを研究し、いつの日か確立していきたいと思っています。