特定非営利活動法人 日本交渉協会
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交渉アナリスト1級会員
藤木 友香
現在のお仕事についてお聞かせください
メーカーで、海外代理店向け営業を担当しています。
7年間、インドをはじめ、東南アジアやアメリカ地域での既存ルート営業・新規開拓を担当してきました。
ビジネスパートナーである代理店と、文化やコミュニケーションスタイルの差を乗り越え、よりよい関係を築くためのアプローチを日々模索しています。
交渉学を学ばれたきっかけ(交渉学を学ばれる前に苦労された経験など)
仕事柄、代理店との信頼関係は欠かせません。しかし、海外相手の仕事は、言葉の壁よりもお互いの「常識」の差が壁となり、理解しあうのは容易ではありません。
日本人同士であれば「不文律」で片付く話も、全く通用しないのです。ビジネス書に答えを求めるも、日本人同士が前提のものが多く、頭を抱える日々でした。

そんな中、代理店とのトラブルが発生し、対応に四苦八苦。いよいよ、今までのやり方では限界だ、と思ったとき、交渉アナリストのことを知りました。
体系的に交渉の基礎から学び、世界に通用するスキルを身に着けたい。そう考え、学ばせて頂いた次第です。

交渉学を学ばれて現場でどう実践されていますか(統合型交渉の実践の例など)
一番自分の成長を感じたのは、統合型交渉により、代理店との意志疎通が円滑化したことです。

販売戦略上で必要な情報を、代理店が提供してくれず、協議が進まない場合があります。今までは、そんな時「なぜ思い通りにしてくれないのか」とフラストレーションを溜める一方、相手にどうアプローチしてよいか分からず、困るばかりでした。
しかし、統合型交渉を学ぶ中で、積極的に自己開示し、緊張を緩和しながら情報交換を行う方法を学びました。それを実践したところ、徐々に先方からも考え方や状況を話して頂けるようになり、協議が活性化。信頼関係の構築に繋がりました。

交渉学を学び今後どのように活かしていきますか(交渉に対する姿勢、モットーなど)
交渉学から学び、大事にしていきたいことは、建設的な交渉のためにはまずお互いのことを知ること。そして、そのためには自ら先んじて自己開示を行うことです。また、問題解決のためには、様々な人を巻き込む力も必要だと痛感しました。

今後も様々な文化の方と接する中で、「この場面にはこれ」といった唯一の正解は、ないかも知れません。ただ、様々な状況を経験する中で、交渉学から得たスキルを活かし、少しずつ自分なりのスタイルを確立できたらと考えています。

自分に関わる全ての人と、よりよい未来に進めるよう、スキルの研鑽に励みたいと思います。